毎年、除夜の鐘を聞きながら湯船に浸かり、ゆく年くる年を温かな湯に溶かすことにしている。ゆく年はたくさんの出来事、人との出会い、心に残っている言葉が温かい湯と一緒に全身の肌から温かく染み、包んでくれる。くる年にはこれから出会うだろう人、場面を想像して思いを巡らせる。
だけど今年はそうはいかなかった。テレビではカウントダウンの歓声が大きい頃、空を見上げると粉雪がちらつき、フワフワと漂いながら地上に舞い降りてくる。顔に受け止めその冷たさを一瞬感じて年が明ける静かな時を迎えた。漆黒とはいえない都会の夜。ビルとビルの間の鋭角な空の向こうに目をやると、ぼんやりと、でもそれなりに美しく幻想的な気分を味わうことができた。
アトム(パソコン教室)から自宅までの3分間は、仕事モードから自分モードへ切り替える大切な時間だけれど、オープンしてからというものは朝方の白い月を何度眺めたことだろう。ここは家族へ感謝の気持ちを素直に何度も深く表わしたい。うーん、家族からは言葉よりも態度ね、って言われそうだけども…。『髪振り乱してがんばっている』『人の目なんぞ気にはしていられない』──とういふうには見られないようにしてきたつもりだ。でも実は、その通り。案外みんな気づいているかもしれない。
パソコン教室の未来はないのだろうか。大手のパソコン教室の看板をしょっているわけではない、アトムのような個人のパソコン教室の生き延びる方法はほかで見いださないといけないのだろうか──不登校の子ども達、障害を持つ人たちへパソコン操作を教えてみたい、という私の原点に戻ろう。そのために今年は動いていきたい。アトムの場所を提供して、ここから様々な人が一歩先へ歩みだすことができるような場所でありたい。
SITAの合格者の方々の多くは輝かしい経歴と、誇りある人生を歩んでこられた経験がある。多分、それはそれは多種多様な。だからその人生経験を語って欲しいと思う。語って欲しい相手は不登校の子ども達と障害のある人たち。その場をアトムとするとしてそのシステムを整える方法として、NPO法人格を取得するつもりだ。まず今年はそれをめざす。そして、第2段階として全国にいらっしゃるだろうSITA合格者のネットワークを作り、登録してもらい、仕事が発生したらその方たちへ連絡ができるシステムを作りたい。どうしてそんなことを、と思われるかもしれないが、子ども達への語りかけやパソコン操作を教えることはボランティアの要素が強い。私は無償のボランティアは長く続けるには無理があると思う。そのことに対する責任感が対価がある場合とはまったく違ってくるだろう。だからボランティアでも協力はお願いしたいと思うが、動けば当然の報酬があるようにしたい。
そして、アトムを利用して欲しい。アトムで講師の練習してもいいし、ほかの講師のインストラクションを聞くだけでも参考になるだろう。夢を持ってアトムPCヴィレッジを立ち上げた。夢を夢で終わらせたくないから次なるステップへ今、歩みだそうとしているところ。途上中の葉芹へ強力な助っ人は現れるだろうか。
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